頸部痛・肩こりのエクササイズとセルフケア
ネックケアマニュアル
  • 著:
    新田 收(首都大学東京大学院人間健康科学研究科)
    中丸 宏二(寺嶋整形外科医院リハビリテーション科)
    相澤 純也(了徳寺大学健康科学部)
    小山 貴之(日本大学文理学部)
  • 定価:
    3,080円(税込)
  • 頁:
    208ページ
  • 判型:
    B5判
  • 発行年月:
    2011年5月
  • ISBN:
    978-4-905168-05-8

内容

 頸部痛と肩こりは,現代人にとって逃れることのできない身体症状の1つといえる。成人で肩こりを一度も経験したことのない人を見つけることは困難であり,また頸部痛も同様で,頭痛やめまいも頸部痛と関連することが知られている。
 本書では,頸部痛と肩こりに関する科学的根拠をわかりやすく説明したうえで,症状の軽減や再発防止のために何をすべきなのか,具体的に示した。
 姿勢・運動パターン・呼吸パターンに関する43種類のエクササイズと,日常生活の注意点としてのセルフケアを,写真を豊富に使い紹介した。

目次

エクササイズリスト(50音順)

第1部 序 論
 第1章 頸部痛のタイプ
  1. 椎間関節痛
  2. 神経根性痛
  3. 筋・筋膜性痛
 第2章 セルフマネージメントの対象となる頸部痛
  1. セルフマネージメントの対象となる頸部痛の選び方
   1.1 頸肩腕症候群
   1.2 頸椎椎間板ヘルニア
   1.3 むち打ち損傷(外傷性頸部症候群)
   1.4 胸郭出口症候群
   1.5 椎骨脳底動脈循環不全
   1.6 脊椎炎
   1.7 環軸関節亜脱臼
   1.8 頸性頭痛
   1.9 肩こり
  2. 頸部痛分類による対象の選び方

第2部 科学的基礎
 第1章 頸部痛と肩こりを理解するための基礎
  1. 構造学(骨・靱帯)
   1.1 脊柱の基本的構造
   1.2 頸椎の構造
   1.3 頭蓋骨・頸椎の連結
   1.4 上肢帯の構造
   1.5 肢帯の連結
   1.6 肩甲骨の位置と動き
  2. 運動学(筋)
   2.1 頸椎に関連する筋
   2.2 浅頸筋
   2.3 外側頸筋
   2.4 前頸筋
   2.5 後頸筋
   2.6 浅背筋第1層
   2.7 浅背筋第2層
   2.8 深背筋第1層
   2.9 深背筋第2層(固有背筋)
   2.10 頸椎の運動
  3. 中枢神経制御
   3.1 姿勢制御における頸椎
   3.2 頸部不安定性とその影響
   3.3 眼球運動の制御
   3.4 姿勢の制御
   3.5 姿勢変化を感知する感覚器
  4. 受動的安定性(骨・靱帯による安定性)
   4.1 骨・靱帯による安定性
   4.2 障害発症と受動システム
  5. 自動的安定性(筋による安定性)
   5.1 筋活動による安定性
   5.2 筋疲労と疼痛
  6. 神経コントロールシステム(姿勢反射による安定性)
   6.1 フィードバック(クローズドループ)制御とフィードフォワード(オープンループ)制御
   6.2 フィードフォワード(オープンループ)制御
   6.3 障害発症と神経コントロールシステム
   6.4 疼痛に関する報告
 第2章 頸部痛治療の科学的根拠
  1. 教育・アドバイスの効果
  2. エクササイズの効果

第3部 頸部痛・肩こりに対するマネージメントの実際
 第1章 ネックケアのコンセプト
  1. 本書のコンセプト
  2. 姿 勢
  3. 運動パターン
  4. 呼吸パターン
  5. セルフケア
   ■ 脊柱・肩甲骨の運動について
 第2章 ベーシックエクササイズ
  1. 座位姿勢の改善エクササイズ
  2. 頸部可動域エクササイズ
  3. ヘッド・ノッド/ホールディング・エクササイズ
  4. 肩甲骨エクササイズ
 第3章 身体的評価とエクササイズ
  1. 身体的評価
   1.1 姿 勢
    1)腰椎・骨盤のアライメント
    2)胸椎のアライメント
    3)肩甲骨のアライメント
    4)頸部のアライメント
   1.2 運動パターン
    1)腰椎・骨盤の運動パターン
    2)肩甲骨の運動パターン
    3)頸部の運動パターン
   1.3 呼吸パターン
  2. エクササイズ
    1)姿 勢
    2)運動パターン
    3)呼吸パターン
 第4章 セルフケア
 セルフケアの基本原則
 A. 座位姿勢のセルフケア
  1.よい座位姿勢
  2.悪い座位姿勢
  3.パソコン操作時のよい姿勢
  4.パソコン操作時の悪い姿勢
  5.読書時のよい姿勢
  6.読書時の悪い姿勢
  7.デスクワーク時のよい姿勢
  8.デスクワーク時の悪い姿勢
 B. 立位姿勢のセルフケア
  1.よい立位姿勢
  2.悪い立位姿勢
  3.携帯電話操作時のよい姿勢
  4.携帯電話操作時の悪い姿勢
 C. 臥位姿勢のセルフケア
  1.臥床時のよい姿勢
  2.臥床時の悪い姿勢(仰臥位)
  3.臥床時の悪い姿勢(側臥位)
  4.臥床時の悪い姿勢(その他)
 D. 生活動作のセルフケア
  1.キッチンでのよい姿勢
  2.キッチンでの悪い姿勢
  3.よいバッグのタイプと持ち方
  4.悪いバッグのタイプと持ち方
  5.洗顔時のよい姿勢
  6.洗顔時の悪い姿勢
  7.咳・くしゃみの際のよい姿勢
  8.咳・くしゃみの際の悪い姿勢

序文