Sports Physical Therapy Seminar Series6
ACL再建術前後のリハビリテーションの科学的基礎
  • 監修:
    福林 徹(早稲田大学スポーツ科学学術院)
    蒲田 和芳(広島国際大学保健医療学部)
  • 編集:
    渡邊 裕之(北里大学医療衛生学部)
    鈴川 仁人(横浜市スポーツ医科学センターリハビリテーション科)
    片寄 正樹(札幌医科大学保健医療学部)
    大見 頼一(日本鋼管病院リハビリテーション科)
    加賀谷 善教(昭和大学保健医療学部)
    永野 康治(新潟医療福祉大学健康科学部)
  • 定価:
    3,960円(税込)
  • 頁:
    256ページ
  • 判型:
    B5判
  • 発行年月:
    2011年12月
  • ISBN:
    978-4-905168-12-6

内容

 SPTSシリーズ第6巻では,スポーツ整形外科分野でもここ30年間で一番進歩し,その分,術式や術後評価法,術後リハビリテーションも大きく変化した「ACL再建術」を取り上げた。
 本書では,選手が競技復帰に成功するための安全で合理的な治療上の選択肢を提示すること,そして治療者が正しい知識に基づいてその選択肢から正しい解答を選択できるための情報を集約することを目的とした。
 第1章では術後の短期成績,長期成績,さらには手術のタイミングについて,第2章では再建靱帯の固定法について,第3章では再建術式について詳細に述べられている。
 また,第4章から第6章までは術後の各時期に応じたリハビリテーションの特徴が述べられている。また,第7章では競技復帰について,復帰時期,復帰基準項目などについて述べられている。
 第8章では第7章までに記述されたレビューでは結論づけられなかった点も含めて,臨床場面における治療計画の決定にあたり治療者がどのような観点で治療法を選択するのかを再建術とリハビリテーションそれぞれの治療法選択の根拠を提示するため,4名の治療者(整形外科医師,理学療法士)にご執筆いただいた。

目次

第1章 ACL損傷に対する治療法の選択とタイミング
 1.短期成績
 2.長期成績
 3.手術のタイミングと術前リハビリテーション

第2章 ACL再建術の基礎
 4.固定法のバイオメカニクス
 5.固定法のバイオロジー
 6.術式選択

第3章 再建術式
 7. BTB
 8.多重折り STG
 9.二重束 STG

第4章 術後管理(~2週)
 10.炎症対策
 11.可動域制限の是非
 12.早期荷重の是非

第5章 術後早期(2~12週)
 13.可動域と膝の筋機能
 14. CKCと基本動作
 15.固有受容器とバランス機能

第6章 術後後期(12週~)
 16.OKCトレーニングの安全性と実施時期
 17.ランニング開始時期選択の基礎
 18.ハムストリングス再生と強化法

第7章 競技復帰
 19.復帰基準
 20.復帰時期
 21.再発の疫学・メカニズムと予防法

第8章 私のACL再建術と術後リハビリテーション
 22.私のACL再建術
 23.ACL再建術における現在の私の考え方
 24.私のACL再建術後リハビリテーション-骨孔拡大防止策-
 25.私のACL再建術後リハビリテーション-自転車エルゴメータにおける負荷別のパワー発揮能力の評価方法:PIA pedaling testの基礎と臨床応用-

序文

著者一覧

山内 弘喜,生田 太,松島 愛,小笠原 雅子,小林 匠,和田 桃子,坂田 淳,木村 佑,菅原 一博,池田 祐真,中田 周兵,杉野 伸治,一瀬 浩志,能 由美,小笠原 一生,宮本 謙司,佐藤 孝二,川崎 渉,佐藤 正裕,倉持 梨恵子,松木 仁志,窪田 智史,鈴木 英一,清水 邦明,前田 慎太郎,石川 大樹,谷川 直昭,吉田 昌平,原 邦夫