腰痛
エビデンスに基づく予防とリハビリテーション
【原著第3版】〔Web 動画つき〕
  • 著:
    Stuart McGill
  • 監訳:
    小山 貴之(日本大学文理学部体育学科)
    玉置 龍也(横浜市スポーツ医科学センター)
  • 定価:
    6,600円(税込)
  • 頁:
    432ページ
  • 判型:
    B5判
  • 発行年月:
    2017年5月
  • ISBN:
    978-4-905168-47-8

内容

 世界的な名著として知られている『Low Back Disorders』第3版の訳書。2000年以降,「運動器の10年」として運動機能障害からの解放とQOLの向上を目指すキャンペーンが実施された。本書はその世界的な流れのなかで進められた腰痛に関する科学的知見と,それに基づく予防とリハビリテーションをまとめた原著の訳書である。
 第I部は科学的基礎について,本書で扱う問題や疫学研究,腰椎の機能解剖や力学などを詳細に解説している。第II部は腰部障害のリスク評価とリスクの減少を,第III部はリハビリテーションにおける腰部の評価方法とエクササイズプログラムの作成を,それぞれ詳細に解説している。
 第3版では,評価やエクササイズの説明動画(英語音声)をWeb上で閲覧可能となった。また,患者用のエクササイズのハンドアウトをダウンロードして使用できる。
 一般的に腰痛の85%は非特異的腰痛であり,疾患として確定診断ができるのは15%にすぎないということが常識となっている。しかし,本書中で著者は,非特異的腰痛というようなものは存在せず,詳細な評価を受けていない患者がいるにすぎないと断言している。本書を読めば,著者が科学的知見に基づいた評価手法を構築して可能な限り腰痛の原因を特定しようと努めていることがわかる。
 本書が各専門家の有益な情報となり,担当する患者さんやクライアントに良い影響をもたらすことができれば幸いである。

目次

第 I 部 科学的基礎
 第1章   本書の論点と本書特有の科学的アプローチへの導入
 第2章   疫学研究が真に意味しているもの
 第3章   腰椎の機能解剖学
 第4章   腰椎の正常および病態の力学
 第5章   腰部安定性の神話と実際

第 II 部 障害の予防
 第6章   腰部障害のリスク評価
 第7章   腰部障害リスクの低減

第 III 部 腰部のリハビリテーション
 第8章   腰部障害に対するよりよいリハビリテーションプログラムの構築
 第9章   患者の評価
 第10章  エクササイズプログラムの作成
 第11章  上級エクササイズ

序文

訳者一覧

松田 雅弘,瓦田 恵三,三木 貴弘,永野 康治, 宮田 徹,玉置 龍也,志村 圭太,小山 貴之, 大見 武弘,河端 将司,佐藤 正裕