競技力向上のためのウエイトトレーニングの考え方
  • 著:
    河森 直紀
  • 定価:
    2,420円(税込)
  • 頁:
    184ページ
  • 判型:
    A5判
  • 発行年月:
    2020年9月
  • ISBN:
    978-4-905168-65-2

内容

■ウエイトトレーニングにおいて,どのエクササイズを実施するか(What)や,どのように実施するか(How)については,さまざまな選択肢が存在します。しかし,ウエイトトレーニングを実施する目的(Why)さえ明確になれば,それに対して適切なHowやWhatは自ずと決まってきます。
■インターネットやSNS,本,雑誌などで発信されているウエイトトレーニング関連情報は,HowやWhatに関するものが中心です。それに対して,本書はWhyの部分,つまりウエイトトレーニングに対する根本的な「考え方」に焦点を当てて執筆しました。本書を読んで,Whyについての理解を深めていただければ,巷にあふれているウエイトトレーニングのHowやWhatに関する情報の真偽を見極めたうえで,より上手に活用できるようになるはずです。
■ぜひとも,本書を読んで,間違った情報に惑わされない「1本の軸」をご自身の中に作っていただき,ウエイトトレーニングを競技力向上に繋げる可能性を高めてください。
(「まえがき」より一部抜粋)

目次

1.練習vs.トレーニング
 1-1 練習とトレーニングは主目的が異なる
 1-2 技術と体力はまったくの別物か

2.ウエイトトレーニングの定義
 2-1 トレーニングを指す用語の分類
 2-2 ウエイトトレーニングを指す用語の使い分け

3.アスリートがウエイトトレーニングをするべき理由
 3-1 競技スポーツの目的は「勝つ」こと
 3-2 他のタイプのウエイトトレーニングとの違い
 3-3 練習だけで勝てるなら,ウエイトトレーニングをする必要はない
 3-4 練習だけではできないことを,練習から離れて,練習とは別に実施する
 3-5 練習とは別にウエイトトレーニングを実施して達成できること

4.トレーニングは競技力向上にどのように貢献できるか
 4-1 アスリートとしてのポテンシャルを広げる
 4-2 ケガをしづらい身体づくり
 4-3 アスリートとしてのポテンシャルを広げるためのトレーニングと,ケガをしづらい身体づくりのためのトレーニングは別物か

5.トレーニングが競技力向上に繋がるまでのプロセス
 5-1 入力→ブラックボックス→出力
 5-2 超回復理論 vs. フィットネス−疲労理論
 5-3 トレーニング効果の転移
 5-4 ブラックボックスの振る舞いに影響を及ぼす要因
 5-5 体力以外に競技力に影響を及ぼす要因

6.トレーニングの原則
 6-1 漸進性過負荷の原則
 6-2 特異性の原則
 6-3 バリエーションの原則

●コラム
 1.トラやライオンはウエイトトレーニングしない!?
 2.コンピューターシミュレーション研究ー筋力の向上と垂直跳びパフォーマンスー
 3.なぜ「ケガをしづらい身体づくり」という表現を使うか
 4.才能のあるアスリートのほうがケガをしやすい!?
 5.トレーニングをしても体力は急に向上しない
 6.「トレーニング効果の転移」にS&Cコーチが直接介入できる場合
 7.持久系競技のアスリートには,ウエイトトレーニングを低負荷・高レップ数でやらせたほうがいい?
 8.「Train Movements, Not Muscles」ではなく「Train Muscles For Movements」

序文