エンデュランストレーニングの科学
持久力向上のための理論と実践
  • 編集:
    Iñigo Mujika
  • 監訳:
    長谷川 博(広島大学大学院総合科学研究科)
  • 定価:
    3,960円(税込)
  • 頁:
    304ページ
  • 判型:
    B5判
  • 発行年月:
    2015年8月
  • ISBN:
    978-4-905168-37-9

内容

 エンデュランス(持久性)トレーニングは,中・長距離走,水泳などの持久性運動能力が特に必要とされるスポーツはもちろん,チームスポーツ,ラケットスポーツなど,すべてのスポーツに必要不可欠である。また,日常のフィットネスレベルや健康を維持・増進するためにも欠かすことができないが,持久力を向上させるのはそれほど簡単ではなく,組織的で科学的なアプローチが必要である。
 本書は,世界のトップアスリートを指導している著名な専門家たちによって最新の科学的な知識がまとめられたものであり,持久性運動能力を向上させるためのガイドラインや実践的なアドバイスが多く含まれている。
 29の章からなり,持久力トレーニングに必要な生理的要因や身体適応反応などの基礎的内容から,これまで日本では情報が不足がちであったペーシング理論やリカバリー戦略まで幅広い内容が含まれている。
 持久系スポーツに携わるアスリート,研究者,フィットネス業界または健康の増進と実行に関与しているすべての人々の一助になり,読者が本書に掲載されている内容を日々のトレーニングにおいて役立て,競技力向上や健康の増進につながることを期待したい。

目次

第1章 持久性パフォーマンスにおける生理的要因
第2章 持久系アスリートに対するトレーニングの選択:ブロックピリオダイゼーション
第3章 持久性トレーニングと持久性競技における身体負荷の定量化
第4章 トレーニング強度の配分
第5章 持久力向上のためのインターバルトレーニング
第6章 持久性パフォーマンスのための筋力トレーニング
第7章 持久性トレーニングおよび持久性競技のためのリカバリー
第8章 持久性パフォーマンス向上をめざしたテーパリング
第9章 持久性パフォーマンス向上をめざしたペース戦略
第10章 脱トレーニング
第11章 オーバートレーニング症候群
第12章 持久性トレーニング適応の分子的機序
第13章 持久性トレーニングに対する心血管系の適応
第14章 持久性トレーニングに対する代謝的適応
第15章 ヒト骨格筋における長期間の高強度持久性トレーニングに対する適応
第16章 持久性トレーニングに対する腱と骨の適応
第17章 持久性トレーニングとホルモン応答
第18章 持久性トレーニングに対する適応のテストおよび評価方法
第19章 遺伝子と持久性パフォーマンス:われわれは本当は何を知っているのか?
第20章 持久力の心理学
第21章 持久性トレーニングおよび持久性競技のための栄養補給
第22章 健康のための持久性トレーニング
第23章 子どもと青年期における持久性トレーニング
第24章 暑熱環境下における持久性トレーニングおよび持久性競技
第25章 寒冷環境下における持久性トレーニングおよび持久性競技
第26章 高地における持久性トレーニングおよび持久性競技
第27章 健康を害する大気と水環境:持久性トレーニングと競技への影響
第28章 長距離移動による疲労が持久性トレーニングに及ぼす影響:旅行による疲労と時差ぼけ
第29章 持久性トレーニングと持久性競技の医学的な問題点

序文

訳者一覧

長谷川 博,中村 大輔,安松 幹展,桜井 智野風,久保 啓太郎,禰屋 光男,伊藤 静夫,相澤 勝治,鬼塚 純玲,田中 美吏,安藤 創一,加藤 晴康